昨日、ARK社が、第一四半期決算の結果に関するウェビナーを開催しました。その内容と、そこで提示された情報について少しまとめてみたいと思います。
ARK社Q1決算報告ウェビナー
概要
4月15日、キャシー・ウッド氏率いるARK社の2021年第一四半期決算の報告発表を主とするウェビナーが開催されました(アメリカ東部時間の16時半開始)。
ウェビナー自体は、Zoomを利用していました。スピーカーさんの姿はみることができず、音声のみでの配信。プレゼンテーション資料のみが画面に写し出されていました。Q&A用のチャットボックスが用意されていて、参加者からの質問を受け付けていました。
スピーカーは、CEO兼CIOのキャシー・ウッド氏を中心に、各ETFの担当者達。今回は、アナリストとして新たにARK社に加わった3名の紹介もありました。
- Will Summerlin氏(AI部門)
- Nishita Joain氏(Fintech部門)
- Frank Downing氏(ファイナンシャルストラテジーなど)
まず最初に、キャシーさんが今期のマーケット全体像のまとめを述べ、その後、8つのETFの結果発表と担当者からの簡単な説明がありました。
1時間ほどのプレゼンテーションの後、質疑応答タイムも設けられていました。
マーケット全体の総評(byキャシーさん)
- 第一四半期のマーケットをグローバルに見てみると、S&P500やグローバルインデックスなどに示されているように、V字回復をしており、引き続き自信を示している
- アメリカの議会では、追加の景気刺激対策が可決され、世界の金融政策も追い風になっている
- 国債利回りの動きをみると、インフレへの懸念が増しているように見える。昨年のコロナショックで様々な価格が暴落したため、そこを底として、その後の第2四半期に前年比3〜4%のインフレが起きたが、このレートは2つのデフレ要因によって今後巻き戻されることになると見ている
- デフレ傾向を牽引する力には2種類あり、その一つはよいもので、もう一つは悪いもの。よい方は、技術革新で、コスト削減と生産性の向上による、いい意味でのデフレ(つまり、価格が下がること)。逆に、今の時点で技術革新の大波に備えができていない会社は、破壊的ビジネスが現在の世界のあり方を変革した時に価格競争に飲み込まれ、価格を下げざるを得なくなるだろう。それが悪い方のデフレ要因。
- グロース株からバリュー株や景気敏感株への移行が最近見られるが、この動きは、ブルマーケットの拡大および強化につながった。テックや通信バブルのように一か所集中してしまうよりもよっぽど健全だ
- 今後、いわゆる破壊的ビジネスが更に表面化し、マーケットシェアをとるようになれば、オールドビジネスから投資が戻ってくると見ている。
- 今期(つまり、初年度から)、幅広いインデックス系の中で目立った活躍をしているのは、エネルギーと金融部門となっている。しかし、自動運転のEVタクシーのネットワークが広がり、また、デジタルウォレットが普及していく中で、これらの既存サービスは危険な状況に追い込まれると見ている
- ARKのアクティブファンドETFと2つの独自インデックスETFは、S&P500とMSCIワールドインデックスと比較してみると好悪半ばする結果を出している
ARKQ(自動運転技術&ロボティクス)
自動運転とロボティクスの銘柄が入ったARKQの今期のパフォーマンスは下記の通り。
1年間のリターンも、3年間、5年間を見ても、S&P500 やMSCIワールドインデックスをはるかに凌駕しているのがわかりますね。
過去1年間のリターンなどは、154%という数字なので、S&P500を3倍も上回っています( ゚д゚)!

- 最も好調だった銘柄は、Deere (DE)。この会社は、バイデン政権のインフラ政策の恩恵をこうむっている。自動運転技術に強いため、このETFに組み入れられている。
- 2番目に好調だったのがVirgin Galactic (SPCE)。コマーシャルフライトに向けたテストフライトが遅延するなどの問題もあったが、新しいスペースシップIIIの発表などがあった。
- 最も低調だった銘柄は、Baidu (BIDU)。みなさんもご存知のように、アルケゴス社の事件に巻き込まれたため、この数字になってしまった。中国において積極的な戦略をとっているし、政府関係者とのつながりもよい会社である。
- 2番目に低調だったExperience Investment (EXPC)は、今後、エアタクシーのUber的存在になることを期待している。
<<構成銘柄とその割合>>

- 上位10社でほぼ50%を占めている。
- 自動運転カーや自動運転タクシーとそのネットワークなどのセクターの敷居は次第に低くなり、棲み分けがそれほどはっきりしなくなってきている。
- 注目のTesla株だが、今後も株価の上昇を期待しており、5年後には3000ドルに達すると見ている。そのため、今年は一時株価が500ドル前半まで落ちた時に買い増しを遂行し、ETF内におけるテスラ株のシェアが拡大している。
ARKW(次世代インターネット)
キャシーさんは、「ARKKとARKWは類似している、と言う人がいるけれど、全然違うから。中身を見てください。」と言及。
また、このARKWの中にはFAANGが入ってないことにも注目してもらいたい、と。なぜなら、これらのFAANGは、過去10年間にわたって物凄い成長を遂げてきた。でも、私たちが探しているのは、今後10年間のFAANGだから、と。

- 最も好調だったのは、Grayscale Bitcoin Trust (BTC) (GBTC)。この成果は、ビットコインの動きや、SquareやPaypal、銀行などがビットコインの決済を開始する意向を発表したことから容易にご理解いただけると思う。
- 2番目に好調だったのは、Agora(API)。この会社は、今後メタバースの領域において必要不可欠になると思う(教育や医療など)。
- 最も低調だったのは、Spotify(SPOT)。調子が悪かったが、利用者も増えており、音楽配信以外の分野にも手を広げていくだろう(ロッカールームなどのスポーツ関連や、ライブコンサートなど)。
- 2番目に低調だったのは、Unity(U)。アップルとのプライバシーポリシーを巡る騒動などがあったのが原因。
<<構成銘柄とその割合>>

- こちらも、上位10社で約半分を占める。
- ビットコインの躍進によって、Grayscale Bitcoin Trust がテスラにつぐ2番目に上昇。
ARKG(ゲノム関連)
このETFは、DNA配列研究から、AI(人工知能)、そして、遺伝子療法など、多岐にわたる銘柄が入っている。これからは、どんどん技術が収束していき、それによってリターンも大きく左右される。それを念頭において、技術をうまく活用できている会社を見ている。
そして、キャシーさん、このETFに自信満々で、
「これから、きっとヘルスケアの黄金時代がやってくる!!」
とおっしゃってました♪( ´θ`)ノ。

- 最も好調だったのは、Pacific Bioscience of California (PACB)。ソフトバンクの大型融資などがありよかった。
- 2番目によかったのは、Intellia Therapeutics (NTLA)。ゲノム編集技術により、血友病や白血病の治療方法を開発。
- 最も低調だったのは、Teladoc (TDOC)。2020年は、テラドックは非常に好調だった。アマゾンなどの巨大企業が医療部門への進出を表明したり、SPAC株や小型株の参入も続くことが影響し、今年のスタートは低調。しかし、コロナのパンデミックによって、バーチャルケアなどの遠隔治療も加速し、また、ワクチン需要もある。
<<構成銘柄とその割合>>

ARKF(フィンテック関連)
キャシーさんは、デジタルウォレットが更に浸透することによって、これまでのような既存金融を破壊されるだろうと見ていて、フィンテックの将来には強気。

- 最も好調だったのは、Silvergate Capital (SI)。ここにも、仮想通貨の暴騰の影響が。
- 2番目に好調だったのは、TCS Group Holdings。これは、ロシアの企業らしく、ロシアでデジタルウォレットを普及させている会社。
- 最も低調だったのは、Opendoor Technologies (OPEN)。オンラインで住宅が購入できる、ネット不動産の先駆け。ビジネスモデルの中にリスクが多い。
- 2番目に低調だったのは、Z Holidings (4689)。ここに来て始めて出ましたね、日本の企業の名前が!!日本で最大手のサーチエンジンYahooと、LINEを所有。また、AIに多額の投資をしている。
<<構成銘柄とその割合>>

ARKX(宇宙事業関連)
いよいよ来ましたー、ARK社の最新のETF、ARKX ♪(´ε` )!!
このETFも、「なんか宇宙に関係ないものが入ってない?!」なーんて世間では噂されているのですが・・・。
それを知ってか知らずか、キャシーさんはこんな風に言ってます。
”このETFには、実際の宇宙事業だけでなく、宇宙事業から恩恵を受けるだろう企業、また、宇宙事業に技術を提供するであろう企業も含まれているんです。”
例えば、アメリカでは、いまだにブロードバンドにコネクトできていない人が大勢いることに言及。こうした人々が、今後の宇宙事業の新しいマーケット。新しい技術の導入によって、既存のサテライト事業は破壊されるだろう、と言っています。
また、Orbital(軌道に乗って地球の周りをぐるぐる回る衛星のような)ビジネスの他にも、Sub-Orbitalのビジネスも今後の展開が期待される。Sub-Orbitalとは、弾道飛行と言って、打ち上げた物体が弧を描いて落ちてくるような軌道のこと。つまりは、宇宙に行かずに、地球の別地点へ高速で移動するようなビジネスを視野に入れていることになります。
その一例としては、高速移動や旅行業などが挙げられていました。例えば、音速を超えるような移動(Hypersonic point-to-point travel)が可能になれば、東京とNY間をたったの2〜3時間で移動できる、なんて言う可能性もあるのです。
また、農業用には、ドローンなどを用いて、高度からピンポイントで操作できるような精密農業などもあります。
こちらのETFはまだ新しいので、前年比の資料などがなく、構成銘柄のスライドだけでした。
<<構成銘柄とその割合>>

まとめ
と、本当は8つのETFがあるのですが、今回は上記5つでおしまいっ♪(´ε` )。なんか、プレゼンの時間配分がうまく行かなかったのか、かなり時間が押し迫っていて、ARKKとPRNT、IZRLについては本当に簡単な説明しかなかったんですよー。なので、ここでも説明を省きます。
というわけで、ARK社の5つのETFについて見てきたわけですが、そこから収束できるキーワード、私なりにまとめてみたいと思います♪( ´θ`)ノ。
- とにかくリターンがすごい( ゚д゚)!!どのETFも、1年間、3年間、5年間のリターンがS&P500をかなり大きく上回ってます。過去1年間のリターンは、どれもS&P500の3倍とか、かなり大きな数字を叩き出しています。
- 2020年は絶好調だったが、2021年は低調のものもある。今年に入ってからは、バリュー株へのシフトなどがあり、昨年より不調になっています。例えば、ゲノム関連などはマイナスに転じてますし、次世代インターネットもフィンテックもS&P500を下回っています。
- ウェビナー全体を通して、「キャシーさん、破壊的ビジネスが大好き(*゚∀゚*)?!なのね?!と、感じます。どのETFも、構成銘柄の選択基準には、「既存のビジネスを破壊できるかどうか」というところに着眼点があるように思います。
- 今後の10年間で成長が期待できる企業を選定。FAANGは一切入れずに、今後の10年間でFAANG並に大きく成長するであろう企業を選んでいる、と、キャシーさん本人もおっしゃってましたね。しかし、FAANG入れずにこのリターンって、結構すごくないですか?だって、S&P500だって、FAANGなんかの巨大企業に引っ張られていいリターン出してるんでしょうしね。過去ではなく、未来に生きる女、それがキャシーさん!
感想
いやー、とにかく痺れました♪( ´θ`)ノ!!
今って本当にすごいですね。だって、オランダ🇳🇱に住んでいる日本人🇯🇵の私が、NY🇺🇸で行われているARK社のウェビナーに参加することができちゃうんですから!!
そして、私みたいな普通の主婦が、投資界のジャンヌ・ダルク的存在、キャシー・ウッドさんの生プレゼンを聴けてしまうわけですから!!本当にすごいことだと思います。感動してます。
もともと、私も破壊的ビジネスのうねりを感じている人間ですので、キャシーさんの投資スタイルには共鳴します!(過去記事でもつぶやいているので、よかったらこちらから覗いてみてください♪)
そして!!プレゼンの中に、「メタバース」という言葉が出てきたときには、思わず「おおーーっ!!」と前のめりになってしまいました( ^ω^ )!あ、メタバースについても、過去記事で書いていますので、「メタバースって、一体何?!」と思われる方、こちらから覗いてみてくださーい♪( ´θ`)ノ。
投資はまだまだ初心者の私ですが、考えてみたら、オランダに住んでいることもあり、「英語だけは得意だった✨」ということに気付き、ウェビナーを聞いてまとめる、なーーんてことを始めてみました。
コロナのロックダウンに加速されて、どんどんグローバル化、デジタル化が進んでますね。遠距離に邪魔されることなく、いろんなチャンスに巡り会えますから、これからもどんどん積極的に学んで行きたいと思います╰(*´︶`*)╯♡。
お気づきの点、ご意見、ご質問などありましたら、コメント残していただけると嬉しいです♪基本的にご返信させていただきます。
では、どうもありがとうございました╰(*´︶`*)╯♡。
参考ウェブサイト
ARK社:https://ark-funds.com/
⬆️このサイトに行けば、ARK社の資料やデータが全部見れますよ( ^ω^ )。私が今回はしょってしまったARKK、PRNT、IZRLなどのETFの資料もありますから、是非覗いてみてくださいね♪
また、ここからウェビナーへの申込も可能ですよー( ^ω^ )!!私みたいな素人でも、主婦でも、オランダ在住でも、問題なく参加できましたので、みなさんも是非参加してみてください。
ウェビナーは、各決算ごとに行われるようで、次回は、Q2決算後の7月だそうです♪

コメントを残す